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2012/09/30

約束、あるいは願いごと

子どもたちと、「約束」をすることが多い。

「来週の金曜日、アニメつくるから来てね」

「8月の20日にファッションショーやるから、絶対来て!」

「わかった、金曜日ね。来たらポテチおごって。」

こんな会話を児童館ですることがよくある。

「約束」というのは「願いごと」に似ている。願い事は、それが叶うかどうかはわからない。誰かが叶えてくれるわけでもなければ、自分の願うことがすべて実現するわけではない。豊穣な選択肢の中で、お互いの意志の交わるところに、「約束」と言って想像した未来が形になって現実になる。

こちらはプロジェクトを成功させたい一心で活動をしているけれども、子どもたちの放課後には「習い事」や「家族の用事」や、友だちとの別の約束や、さまざまな選択肢にあふれている。その中から、このプロジェクトに参加することを選ぶ、というのは気持ちの強さと、そこで関わる大人への信頼を要する。

安易な約束は、苦々しい義務を生むだけ。信頼関係と、楽しそうなものへの期待のもとの約束は、心強く、心地良い。いい約束をし続けたいと思う。