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2012/11/22

Y時制作日記(2)

今日は中村児童館の第一学童で稽古。ひとしきり昨日のカエルの話題で笑う笑う。
ぼくは昼過ぎまで結局「しおり」の制作。しおりを渡したことによって、世界観が広がる広がる。

そのご、文美さんの車で光が丘へ移動。6時間授業のあとでくたくたに疲れた男子たちは集中力を欠くが、なんとかやり通した。絹代さんもつかれ気味だったけど、すごいなぁあのひとタフネスの人だわ。そして、ここでも「しおり」はモチベーションになっていた。

そのあとデコの準備を淡々とやっていた梨乃さんの手伝いをしてた中1男子から恋を告げられて悶絶したりして。

そういえば昨日面白かったのは、稽古場として使わせてもらっていた学童クラブの子どもたちに篠田さんが「誰ー?」と問いただされていたときのこと。

「誰〜?」
「今度劇やる人だよ」
「え〜?おばさん?」
「そうだよ」
「きゃはは、ほんとはおじさんなんじゃないの?」
「おじさん、でもある」

えー!!と思って。「おじさんでもあり、おばさんでもあり…」アイデンティティが複数で複雑すぎる。さすが練馬の一角獣、バンコクの蜃気楼こと篠田千明。この話ときどき思い出し笑いします。

Y時制作日記(1)

快快『Y時のはなし』の制作が全部で11日間のリハーサルのうち、3日が終わった。快快の集団制作のグルーヴが高まって、子どもたちにも波紋し、すごいことになっている。

今日、ずっと習い事があって参加できない、と言っていた子が申し込み用紙を持ってきた。これは、①11月24日(土)・25日(日)の集中稽古および12月1日(土)・2日(日)の本公演に参加できること、②肖像および著作を快快の作品として使うこと の2点を承諾してもらうための手紙でアー児が用意したものなのだけど、この子はこの手紙を見せながら、お母さんに習い事を休ませてもらえるように交渉したのだとか。この手紙は単なる手続きだけじゃなくて、子どもたちが自分でスケジュールを選択するための交渉材料にもなっていることが想像できる。だから子どもにもわかる内容でレイアウトしたり、イラストくわえたりして一手間することが重要になるだろうな〜と思う。

あと今日印象に残ったのは光が丘なかよし児童館でのやりとりで、ツイッターでも言ったけど、これ。



今日光ヶ丘なかよし児童館で出演する小6男子とその友達の女子のやりとりで、「そうた君も出るの?」「そうだよ」「誰にやれって言われたの?」「やれって言われたっていうか、やるって言った」って言っててグッときたよ。



自分の意志でここにいることちゃんとわかってるし、多少恥ずかしい思いをするかもしれないことを、人のせいにしてない。こんなにもすぐ人のせいにする大人が多いのに、おまえ!と思ったらもうぐーっとくる。



あとは、100%夏休みのころからカエル役をやりたがっていた楓馬が、ついにそのカエル役のために生まれてきた自身のカエル性を爆発させたことです。もうこれは見てもらわないとわかんないなぁ。

どうにかして見たい風景があって、そこに何とか辿り着けそうだという希望が見えていて、全力で向かっているんだけど、その風景に出会い触れることができたとしてもたったの2日間で終わってしまう。見たい風景とは結局日常からすこしだけ浮遊するための場であって、2日間の限られた時間の幻で、それに魅了されたからまたそれを追いかけるんだろうな。