あけましておめでとうございます。
元旦は伯父さんと伯母さんに会いにいって、ロンドンでウェディングプランナーの仕事をしてた伯母さんから結婚式のドラマツルギーについていろいろ教えてもらって、夜は結婚した男女のサスペンスである『ゴーンガール』を観に行きました。酸いも甘いもある結婚のことを、はからずも考えた元旦でした。
2日は箱根駅伝で青学の神野くんの爆走を見て感激し、夜はちょっとかわったメンバーで新年会。ひょんなことから、なんで男は浮気するのか、浮気はいいのか悪いのか、なんなんだよちきしょーみたいなことを朝まで話していました。
3日は友人の彼氏を紹介してもらうべく上野のスペインバルでスペアリブを食べまくり、今日4日はクリスマス前からかかっていたウィルス性胃腸炎から復帰した彼女と久しぶりのデートで、誕生日のお祝いにシャツを買ってもらいました。
さて、2015年を迎えて、新年の展望を。
今年、ぼくの環境は大きく変わります。2月から、某企業が手がける子ども向けのクリエイティブ教育事業に従事することになりました。これまでのフリーな生活とは異なり、週5日間、新宿に通うことになります。そうです、就職です。
これまでの児童館やFORM ON WORDSの活動は、余暇の時間をうまく使って続けていきたいと思っています。そんな生活に、この2月から変わります。
2014年は、4月に東京文化発信プロジェクト室による補助金の受給が終わり、活動も生活も大きな変化をすることになりました。ぶっちゃけ、与えられた5年間の中でNPOを経営しきれなかったのです。自分がリーダーになって人に仕事をしてもらい、そのためのお金を回し、場をつくっていくことに、完全に失敗していたのです。
2013年になったあたりから、次第につぎの展望が見えなくなり、身動きも思考も鈍くなり、現場からも一緒に働いてくれた仲間からも行政の皆さんからも、その他大勢の方々からも、信頼を失っていきました。その結果がすべて現れたのが2014年の3月でした。はっきりと、挫折したんだなと実感しました。
補助金依存だった自分の考えを反省しましたし、下駄を履いて調子にのっていたり、大変なことを他人のせいにしてうやむやにしようとしていた自分の態度を反省しました。なぜ自分はこんなにもダメだたったのかと自責し続けるのは、正直かなりきつかったです。「うっすん、鬱大丈夫?」と聞かれたときは、びっくりしましたが、確かに顔がはれぼったく、どんよりした空気を出していたんじゃないかなと思います。
自分自身で仕事をことができない、その力不足を痛感しました。どうにかして「仕事をつくる/お金を回す」という感覚を学ばなければ、どうにもならないと感じていました。しかし、児童館の大きな仕事をやり残したままで、どこかで働くことはどうにもできませんでした。なんとか這いつくばってフリーでやってみるかと。その中で働き方を考えようかと。
そんななかで去年してきた仕事をざっくりとふりかえります。
『アーティスト・イン・児童館』は、2つの助成金をもらいながら、完全に無償で続けています。
ひとつ大きな仕事としては、10月に石神井児童館の工作室を建築家の遠藤幹子さん、BUGHAUSの棟梁こと北條元康さんと職員さんとともに、大胆にリノベーションしたことです。子どもたちの作ることや描くことへの抵抗をなくし、シェアしようというマインド、丁寧にあつかわなくちゃという雰囲気を醸成することに貢献しました。
中村児童館では、中高生向けの食のワークショップをフードデザイナーの中山晴奈さんとともに実践中です。
一方、FORM ON WORDSは4つの展覧会に参加し、いくつものワークショップ、2つの大きなファッションショーを成し遂げました。ぼくとしては、作家という立場でモノゴトのアウトプットに関わる初めての経験になりました。演出や音楽や映像で関わってくれたみなさんとの意気投合っぷりは本当に楽しくて、こんな楽しい現場なんてなかなかないよなぁと感慨深く。
とくに『拡張するファッション』展に参加できたことは、キュレーティングの何たるかを身を持って実践するキュレーターの方々と仕事をさせてもらう(しかも作家の立場で!)あまりにも貴重な経験でした。キュレーティングとは、貫くべき信念なんだなと…。
他にも2月頃から「ミライエ」という保育所での絵画教室の企画に関わり、19世紀後半から20世紀前半のアーティストたちの方法論を翻訳するワークショップを企画・実施してきました。3〜7歳というこれまであまり体験したことのない子どもたちに向けた企画でしたが、次第に自分のなかに方法論を確立していきます。
6月には森美術館の『ゴービトゥイーンズ』展で、NPO法人A-I-Tさんと一緒に、子どもたちによるキャプション制作のワークショップの企画に携わりました。
そして去年の大半(週3〜4日)を、児童館の運営委託会社で、児童館や学童保育での企画業務や保育業務のアルバイトをしていました。民間委託の大変さと利点、そして児童館運営におけるルールや安全性のマネジメントを学びました。
なによりの実感として大きいのは、「ワークショップデザイン」という仕事の感覚をつかむことができたことでした。実務として、企画の目的/場の流れを丁寧に読み解き、タイムテーブルを組んで、ファシリテーター役を演じあげ、参加者に成果を言語化してもらうこと。はっきりと自分がデザインを仕事にしている、という感覚が芽生えてきました。
これまでは達成すべきことを運営することが自分の仕事だと思っていたけれど、デザインして、作って稼ぐ、という感覚がしっくりきはじめているところです。
でも、何より、これまでたくさんの失敗をさせてくれた人たちがいなければ、こうやって学ぶこともできませんでした。がっかりさせてしまった人たちともう一度会えるように、仕事ができるように、新しい場所で鍛錬してきます。
2015年も、よろしくお願いします。
元旦は伯父さんと伯母さんに会いにいって、ロンドンでウェディングプランナーの仕事をしてた伯母さんから結婚式のドラマツルギーについていろいろ教えてもらって、夜は結婚した男女のサスペンスである『ゴーンガール』を観に行きました。酸いも甘いもある結婚のことを、はからずも考えた元旦でした。
2日は箱根駅伝で青学の神野くんの爆走を見て感激し、夜はちょっとかわったメンバーで新年会。ひょんなことから、なんで男は浮気するのか、浮気はいいのか悪いのか、なんなんだよちきしょーみたいなことを朝まで話していました。
3日は友人の彼氏を紹介してもらうべく上野のスペインバルでスペアリブを食べまくり、今日4日はクリスマス前からかかっていたウィルス性胃腸炎から復帰した彼女と久しぶりのデートで、誕生日のお祝いにシャツを買ってもらいました。
さて、2015年を迎えて、新年の展望を。
今年、ぼくの環境は大きく変わります。2月から、某企業が手がける子ども向けのクリエイティブ教育事業に従事することになりました。これまでのフリーな生活とは異なり、週5日間、新宿に通うことになります。そうです、就職です。
これまでの児童館やFORM ON WORDSの活動は、余暇の時間をうまく使って続けていきたいと思っています。そんな生活に、この2月から変わります。
2014年は、4月に東京文化発信プロジェクト室による補助金の受給が終わり、活動も生活も大きな変化をすることになりました。ぶっちゃけ、与えられた5年間の中でNPOを経営しきれなかったのです。自分がリーダーになって人に仕事をしてもらい、そのためのお金を回し、場をつくっていくことに、完全に失敗していたのです。
2013年になったあたりから、次第につぎの展望が見えなくなり、身動きも思考も鈍くなり、現場からも一緒に働いてくれた仲間からも行政の皆さんからも、その他大勢の方々からも、信頼を失っていきました。その結果がすべて現れたのが2014年の3月でした。はっきりと、挫折したんだなと実感しました。
補助金依存だった自分の考えを反省しましたし、下駄を履いて調子にのっていたり、大変なことを他人のせいにしてうやむやにしようとしていた自分の態度を反省しました。なぜ自分はこんなにもダメだたったのかと自責し続けるのは、正直かなりきつかったです。「うっすん、鬱大丈夫?」と聞かれたときは、びっくりしましたが、確かに顔がはれぼったく、どんよりした空気を出していたんじゃないかなと思います。
自分自身で仕事をことができない、その力不足を痛感しました。どうにかして「仕事をつくる/お金を回す」という感覚を学ばなければ、どうにもならないと感じていました。しかし、児童館の大きな仕事をやり残したままで、どこかで働くことはどうにもできませんでした。なんとか這いつくばってフリーでやってみるかと。その中で働き方を考えようかと。
そんななかで去年してきた仕事をざっくりとふりかえります。
『アーティスト・イン・児童館』は、2つの助成金をもらいながら、完全に無償で続けています。
ひとつ大きな仕事としては、10月に石神井児童館の工作室を建築家の遠藤幹子さん、BUGHAUSの棟梁こと北條元康さんと職員さんとともに、大胆にリノベーションしたことです。子どもたちの作ることや描くことへの抵抗をなくし、シェアしようというマインド、丁寧にあつかわなくちゃという雰囲気を醸成することに貢献しました。
中村児童館では、中高生向けの食のワークショップをフードデザイナーの中山晴奈さんとともに実践中です。
一方、FORM ON WORDSは4つの展覧会に参加し、いくつものワークショップ、2つの大きなファッションショーを成し遂げました。ぼくとしては、作家という立場でモノゴトのアウトプットに関わる初めての経験になりました。演出や音楽や映像で関わってくれたみなさんとの意気投合っぷりは本当に楽しくて、こんな楽しい現場なんてなかなかないよなぁと感慨深く。
とくに『拡張するファッション』展に参加できたことは、キュレーティングの何たるかを身を持って実践するキュレーターの方々と仕事をさせてもらう(しかも作家の立場で!)あまりにも貴重な経験でした。キュレーティングとは、貫くべき信念なんだなと…。
他にも2月頃から「ミライエ」という保育所での絵画教室の企画に関わり、19世紀後半から20世紀前半のアーティストたちの方法論を翻訳するワークショップを企画・実施してきました。3〜7歳というこれまであまり体験したことのない子どもたちに向けた企画でしたが、次第に自分のなかに方法論を確立していきます。
6月には森美術館の『ゴービトゥイーンズ』展で、NPO法人A-I-Tさんと一緒に、子どもたちによるキャプション制作のワークショップの企画に携わりました。
そして去年の大半(週3〜4日)を、児童館の運営委託会社で、児童館や学童保育での企画業務や保育業務のアルバイトをしていました。民間委託の大変さと利点、そして児童館運営におけるルールや安全性のマネジメントを学びました。
なによりの実感として大きいのは、「ワークショップデザイン」という仕事の感覚をつかむことができたことでした。実務として、企画の目的/場の流れを丁寧に読み解き、タイムテーブルを組んで、ファシリテーター役を演じあげ、参加者に成果を言語化してもらうこと。はっきりと自分がデザインを仕事にしている、という感覚が芽生えてきました。
これまでは達成すべきことを運営することが自分の仕事だと思っていたけれど、デザインして、作って稼ぐ、という感覚がしっくりきはじめているところです。
でも、何より、これまでたくさんの失敗をさせてくれた人たちがいなければ、こうやって学ぶこともできませんでした。がっかりさせてしまった人たちともう一度会えるように、仕事ができるように、新しい場所で鍛錬してきます。
2015年も、よろしくお願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿