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2012/06/05

バンコク滞在記(3)

帰国からかれこれ半月が経ってしまったわけですが、はやいはやい。もう今月は7月だと思うことにした。

滞在中の記憶もぼんやりしてきちゃったのだけど、バンコクについたらいろんな人が恋をしていて、聞けば、ねずみやゴキブリも路上でメイクラブしてたみたい。暑くてあんまりなにも考えたくなくなってくると、ぼーっとしてきて、そんななかで生活したり制作したりしていくうちに、確かに、そういう冷たくてしっとり気持ちのいいミストみたいな感覚が欲しくなってくる。男性からも女性からも、「Do you have boyfriend or girlfriend ?」と聞かれる。ジェンダーフリーというかボーダレスなのが普通で、ゲイとかレズとかバイとかほんとうになんでもいいというか、そういう人達が分類されていないところ。


人は、揺らいでいるものや分類不可能なものに魅力を感じるというけれど、そういうぼんやりして境界がなくなって、あらゆるものと溶け合っていくような、そういう快楽に身をゆだねるようなところがある。バンコクの空気感。そういう中でポップで、それこそ極楽浄土のような絢爛だけど味わいのある仏教美術のように、カルチャーが育まれていくんだなぁとのんきに感じていた。


もちろんぼくが計り知れないほどのダークサイドもあるわけで、小学生ぐらいの子が売春や麻薬のディーラーをやっているような現実もあるし、階級や暮らしの違いもあるし、当然いろんな問題がある。もはや問題が溢れかえりすぎていて、問題視されない環境になっているのかもしれない。



しかしバスを使ったり屋台で安く済ませたりすれば生活費がほとんどかからないということがもう本当に魅力的だった。危ない目にあってないから、かもしれないけど、とにかくまた行きたいと思うし、きっと行くだろう。



バンコクでは、普段東京ではやらないようなことも思い切ってやってきたし、バンコクで友達になった人はむしろそれする奴って思ってるかもしれないし、そういうキャラチェンジみたいなのもあっていいのかもしれないと思いながら、未踏の領域に踏み出す快楽をつかまえにまた旅をする時間をどこかでつくらなくては。たった8日、されど8日。

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