事務局の方や、工房となっている邸宅を貸している地元の方にも会うことができ、プロジェクトの進行具合を体験することもできました。アーティストの池田剛介さんも、制作を進めています。
この日は4時間近く作業をしながら話をしていたので、いろんな話題が出ましたが、メインはお互いの来年の構想と、オープンミーティング第2会の話。
西尾さんは現在申請中の助成金で、もしかしたら来年からナイロビに長期滞在するかも知れないとのこと。来年3月にナイロビ・レジデンスが開催されますが、その先にはさらに彼の長期滞在型の制作プロジェクトが待ち構えています。ぜひ、実現してほしい。
「ナイロビ」という、西洋を中心に発展していった美術表現の技法・言説が通用しない場所で、敢えて美術を実践し、その土地の文化と現代美術の文脈を同時に更新していこうとする西尾さん。
その企みには、僕たちの「アーティスト・イン・児童館」と不思議なほど通底たものを感じます。言葉を超えたコミュニケーションを必要とする「子ども」たちの生活の場に足を突っ込みつつ、美術の文脈へのコミットを考えている。場所は違うけど仕組みは限りなく似ているのでしょうか。
そんな「アーティスト・イン・児童館」は、来年度展開されるプロジェクトの報告をぜひ美術館で、展覧会形式で実践したいと考えています。なぜそれをやりたいと思っているのかはまた今度。
その来年度のプラン構築に向けて、11月27日にオープンミーティングの第2会が開催されるわけです。西尾さんには「ことばのかたち工房」を中心にこれまでの制作活動を紹介しつつ、「ことばのかたち工房」の発展形を考えてほしい、とオーダーしました。来年、「ことばのかたち工房」のルールを更新したプロジェクトを何かやってみたいと考えているのです。「くふぅく」のように遊べる作品を持ってきてもらい、お客さんに身につけてもらいながら話を進めていこう、というアイデアが出てきました。
次回のオープン・ミーティングのタイトルは「児童館から地域へ 新しいコミュニケーション・ルート」です。児童館を作業場、町を発表の場と捉えた「ことばのかたち工房」の実践は、児童館から生まれた作品が移動して町に届ける新しいコミュニケーションの回路を切り開いています。ですが、そのモデルはもうすでに十分に提示され、すでにマンネリ化してきているという実感も。そこで来年は、その「作品の移動」にフォーカスしたプロジェクトを構想したいと考えました。児童館と地域の境目を越え、児童館とその他の施設の境目を越える、装置なのか、パレードなのか分からないですが、「越境する何か」をイメージするミーティングになるといいな、と思っています。児童館の職員や中高生からアイデアがでたらめちゃめちゃ面白いです。
松戸にはプロジェクトが始まった頃にもう一度行きます。石幡さんの「代本板」も参加していることだし。松戸アートライン(11/20~)。乞うご期待。
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