久しぶりにお金を払って、舞台に行った。STスポットは小さな会場で、客席とパフォーマーが近くて、汗とか吐息とか、体温まで伝わってくる。もう、めっちゃくちゃ楽しかった。笑わせるし、考えさせるし、気持ちいいのだ。ポイノさんが作曲したという、あの2分くらいの四重奏が凄まじい。言葉と風景と、人の仕草と、物語を、まぜこぜにしていくんだけど、それがただのカオスじゃなくて、一定のルールとそのずれの中で繰り広げられるから気持ちイイのです。ルールにハマった瞬間に「あ!」と思い、ズレている間に焦らされた気持ちになります。
2008年に一度公演しているこの『アントン、猫、クリ』だけど、これは演出の篠田さんが住んでいたアパートで起こっていた、猫をめぐる物語を作品にしているそうです。実際に近所に住んでいた人たちにインタビューした時の音声も、劇中に流れています。
第2部はゲストで来ていた、小沢剛さんとポイノさんが作品についてコメントしていくのですが、この二人と快快は10月3日に府中市美術館で「トレース・ザ・できるかな」というパフォーマンスをしています。お菓子の缶や布地を、白く塗って、その模様をもう一度描く、ということを府中市美術館で実践している小沢さん、風景から読み取れるものを言葉にしてオーケストラにする『音楽映画』をつくったポイノさん、その作品を演劇に引用した快快。という関係らしい。このオーケストラを、観客として体験してきましたが、なかなか難しい。
12月のトークの為に、小沢さんにも挨拶できたし、この間オバルのライブで会った篠田さんにも再会できた。今度、ナデガタのリサーチの日か、小沢さんのトークの時に、もしかしたら来ていただけるかもしれない。篠田さんが見てる児童館ってどんななのか、聞いてみたい。他にもナデガタ中崎さん、アサダワタルさん、のびアニキなどなど客層も面白い。
驚いたのは、毎回の公演のDVDを丁寧に自費出版してるってところ。今回も受付のところで販売してたけど、「小指値」のころからやってるらしい。今回はHEADSからでてる『Y時のはなし』を買ったので、今度マッカリでみてみます。
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