1月13日 玉川大学でのトークイベントに出演しました。
進行は「オープン・ミーティング2010」にも足を運んでくださっていたアーティストの東方悠平さん。今回のトークイベントは第2会の懇親会をきっかけに実現しました。
活動の経歴と、活動の目的についてひとしきり話をしたあと、「終わり」のデザインについて、アーティストへのアプローチ方法について、アートマネージメントのスタンスについての話をしました。たっぷり2時間話をし続ける形になったので、声をからしてしまいました。
この日最も油断していたのが、芸術学部でのイベントということで「アートは絵画・彫刻だけじゃなくて…」という話をするのをすっぽ抜かしてしまったことでした。「ふつうに知ってるっしょ」みたいな、美術業界の仲間意識のようなものを内在化してしまっている事に気づき、ブルッとしました。
前提を確認しておくこと、自分がどの文脈の上に立っているのかということは、多少回りくどくても丁寧に説明すると、話が一気にわかりやすくなります。次回があれば、もう少しスライド作ったりして内容を整理しようかなと。多分確認しなければならないのは、「ワークショップ」、「アートプロジェクト」、「コンセプチュアル・アート」の3つの用語でした。さらに俯瞰して話したら面白いのは「学校教育」「社会教育」「現代美術」の構造分析について。このへんはもう少しフィールドワークと文献を読み進めながら考えてみたいところです。現代美術業界の構造分析してる人、だれかいないのかなぁ?
トークイベントの機能について
もう1つ考えたことは、「トークイベント」という場自体の機能です。ぼくは大きく分けて<紹介> <予告> <ふりかえり>の3つの機能があると考えてます。
<紹介> 対象者(今回で言えば主に玉川大学の学生)の知識を増やすことを目的に、事例とその背景にある考え方を紹介する機能。
<予告> ゲストの活動歴や考え方を紹介し、後にゲストとともに実施予定の企画への期待感を高める機能。そのトークイベントをきっかけに企画への参加を呼びかけ促す機能。
<ふりかえり> 実施した企画が何を生み出したかを公開で検証しつつ、それにどんな意味があったのかを参加した人びとが見出す機能。<紹介>と同時に、次のプロジェクトが予定されている場合は<予告>の機能も併せ持つ。
このへんの機能を使い分けると、参加者のモチベーションに合わせてゲストも話ができるし、観客とゲストのテンションが一致すると、多少低くても充実したイベントになるはず。このあたりはホストの技術が問われます。
どんな企画でもそうですが、思考のプロセスをどこで誰とどんなふうに共有するかがとても重要です。新しい出来事をつくっていく、という体質のネットワークがほしいといつも思っているので、いろんな人に開かれていることと、今後への連鎖を内包したトークイベントのつくり方を考えていきたいなと思いました。
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